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環境経済

容器包装の問題


包装の役割

環境を考える上で、ゴミ問題が欠かせず浮上してまいります。

実に日本で発生しているゴミを体積で見ると、半分は、物を包む包装物なのです。

最近は各自治体が分別収集に取り組み、また家電リサイクルや自動車リサイクルなど、私たち消費者にも身近な感覚で、使用した物の最終的な処分についてを考える機会が増えたと思います。

では、容器包装物は環境に害のある悪者ばかりなのでしょうか。

環境から考えると、中身を取り出した後はゴミになるため、悪い点がたくさんあげられます。しかし経済から考えると、包装物は悪者ではなく役割を果たしているのです。

ここで少し、包装物の良い面・役割を考えてみましょう。


段ボール箱の場合

段ボール箱には
  • 内容物を保護する
  • 内容物を運びやすくする
  • 内容物を見てわかるようにする
などという役割があります。

もし、段ボール箱が無くなったら、輸送の途中で中身は壊れ、しかも運びづらく、また一見して何の商品なのか識別できない、など「物流」の面で、不便が生じます。ですから、いきなり、段ボールを無くしてしまうと、経済に混乱が起きてしまいます。

これは、段ボール以外の包装物にもあてはまります。



経済的にも解決できる方法を

たとえば「レジ袋」を使わない動きが拡大してきております。

では、レジ袋の役割はどうなるのでしょうか。これは、代わりとなる「買い物袋」を購入者が持参することにより、役割を果たせます。

つまり、「無くす」ためには、代わりのものが必要なのです。

これには、行政だけ、企業だけ、消費者だけ、では解決しません。やはり、情報交換し合い、新たなシステムを作ることが、早急に求められます。

包装物のゴミ問題を考えるとき、「役割」を考え、別の物・別のシステムに置き換えられないか、という視点が、環境を守りつつ経済も維持するというためには、重要な視点となってくるのではないでしょうか。



包装物の値段

よく「中身より入れ物の値段の方が高い」ということを聞いたことがありませんか。

包装物の販売や購入に関わってみるとよくわかります。包装物には立派に価格があります。しかし、消費者は、包装物を購入しているとは思いません。あくまでも、中身の価格と思いがちになる場面がありませんか。


箱や緩衝材も買っています

実は、物を購入した場合、外側の包装物も購入しているのです。

では、お店で、「中身だけ欲しいから 包装物の値段を引いて欲しい」といったら、どうでしょうか。

これでは、別の料金が発生する経済を招く可能性があります。つまり包装物が物流に果たした役割を、別の方法で置き換えなくてはならないからです。おそらく、経済的にはもっと高い価格になる可能性があります。

環境と経済を考えると、包装物の役割を果たしつつ、包装物より「安く」、なおかつ廃棄物が少ない、という状況を、力を合わせて作り上げて行かなくてはならないでしょう。


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